サグラダ・ファミリア同様、世界遺産に登録されています。
この建物のテーマは「海」。
外壁は色とりどりのガラスモザイクで埋め尽くされ、光り輝く海面のようです。
窓やバルコニーの形状がなんとも摩訶不思議な感じで、好奇心をそそられます。
早速、お宅拝見気分で覗いてみましょう。
2階へと続く階段は、まるで竜の背骨のようです。
ここに据えられた二つの壷も、ガウディの作品なのだとか。
丸みを帯びた手摺の触り心地はとても滑らかで、手にしっくりと馴染む感じ。
美術館にある美術品は手に触れることは出来ないけれど、こうして空間に包まれ、手に触れることで一体感が味わえるのは建築美術の醍醐味です。
うーん、、、これは一体何をモチーフにしているのだろう。
妄想を掻き立てられます。
この部屋には殆ど自然光が入らないのですが、シャンデリアの白熱灯と赤銅色の壁、そして。。。
きのこ型の縁取りがとてもユニーク。
暖炉のフード部分は、銅製かしら。。。
奥の扉を抜けると。。。
建物正面から見たステンドグラスの大窓は、内側から見るとこのような具合になります。
これは、渦潮を表現しているのでしょうか。。。
お父様から受継いだDNAが見事に花開いたという訳ですね。
この中心から、シャンデリアを吊るしていたようです。
今からおよそ100年前に既にリサイクルの概念を作品に取り入れ、しかもこのような美しい芸術として蘇らせてしまうとは。。。
ガウディの偉大さを感じずにはいられません。
こんなに美しい芸術品の中に住めるだなんて、羨ましい。。。
高窓から自然光が差し込み、白い壁に反射してとても明るかったです、
波打つ形状や鱗柄が、爬虫類の背中を思わせます。
母なる海への賛美が感じられるカサ・バトリョ邸。
ガウディは、普遍的な美=自然であることを作品を通じて訴えようとしていたのだと思います。
今から100年前、産業革命で工業化が進む中、その反動として生まれたモデルニスモ(アール・ヌーヴォー)運動。
自然をモチーフにした美術工芸を生活に取り入れようとする運動がヨーロッパ中で大流行したのですが、
私は個人的に、この時代の芸術に一番強い興味を抱いています。
というのも、丁度一世紀が経った現在、同じ波が再び訪れているような気がするからです。
大量生産によって物が溢れ、機械化で便利な世の中にはなったけれど、そんな生活にちょっと疲れてきて、そろそろ自然に癒しを求めたい。。。
恐らくこの時代の人々も、現代に生きる私達と同じような思いを抱いていたのではないかな〜と思うのです。
いや、それよりも、私達にとって本当に価値あるもの、大切なものが自然であることに、一部の人々が目覚め始めていたのかもしれません。
この建物を訪れ、ガウディが時代を越えて再び私達を覚醒させようとしてくれているような気がしてなりません。